バーアンテナにF/Bがあったなんて?!

 なんとか、観測データを視覚的に表せるようになったです〜。 ただ、変な現象がちょっと前から気になっていたんで、まずはその検証からはじめてみますた。

 なにが気になっていたかと言うと、どうもバーアンテナの前と後ろでゲインが違うみたいな気がするってこと。これは、ほかの改造されていないラジオや、単にSメータをつけただけのラジオじゃ感じていなかったんだよね。バーアンテナを取り出し、ハデに改造したヤツだけに感じていた事なんだ。

 また、感度も凄く悪い。トラッキングをしてみても、それほど改善されない。なんだかな〜。そんなこともあって、新たなラジオを、今度はバーアンテナをケース内に入れたままの状態でテスト。入れたままと言っても、基板からは外してあって、フェライトコアの中心にコイルがくるように位置をずらしてある。ケースの電池をガイドする部分をカッターで削って、バーアンテナを固定するようにした。

 よし、これでいいや。って思ってやってみると・・・
 
 レーダーチャートは上を起点にして時計回りで観測してる。左半分は右のデータの点対称として描かれてる。ゲインはADCのリファレンス電圧を調整して、てきとうにやっちゃってる。

 まずは何も考えずに、近くの送信所のNHKにチューニングし、ADCのリファレンス電圧を調整してアンテナを回転。

 ・・・けっこうハデにF/Bがあるっぽい。この図から言えば、送信所は20°くらいのところにあるんだけど。

 じゃ、なにも放送が入らないところにチューニングすると?

 まぁ、普通こうなりますわな。ただ、感度がかなり悪いんで、むりやり調整し、表示させようとすると、ほかのノイズがかなり入っちゃう。スパイク状のやつがそう。LPFが入っているんで、ホントのスパイクはキャンセルされるはずなんだけど、そうとうひどい状態だね。

 ゲインを合わせて、0°方向を送信所に向けて観測してみる。これでエンベロープがだいたいわかるはず。

 うーん、後ろだけサチってるようにも見えるし・・・感度悪杉でなんとも言えないなぁ。もう1回トラッキングやってみるか。

 トラッキングやってて気づいた事。OSCの調整やってると、2ヶ所同調点がある。1ヶ所はニセモノみたいでイマイチ感度が悪い。いままでそっちに合わせてたみたいだ。つーことは、残りの2個のコイルがあってないって事だなぁ・・・これも調整。

 で、感度が少し上がって、ADCを調整。観測してみる。

 あ・・・前と後ろが逆になってる。送信所は340°くらいの方向。バーアンテナを逆に入れたか?

 つーことで検証。

 バーアンテナの裏表を逆にしてもゲインに大きな変化はなかった。じゃあ、右左を逆にしてみる。うん。右左が問題なんだなぁ。

 でも、改造してないヤツは、F/Bがあるようには感じなかったんだよな。2台を見比べて違う部分は・・・フェライトコアに対するコイルの位置!!

 コイルの位置を調整してみると、感度が最大なのは、コイルがフェライトコアの中心にある時じゃなくって、局発側の端に近い所にきたときみたいだ。さらに、そのあたりでF/Bが少なくなる。

 うーん、調整しても完全にF/Bを1にできないんだよね。

 ということで、いままでSメータを付けて使っていた奴を、電池式のままガムテで乗っけた。Sメータ端子をワニグチでADCへ送る。

 お!けっこうイイ(・∀・)!!

 つーことで、電池を外し、コネクタを装着。

 あれ?なんだかゲインが下がった。ちょっと調整して・・・おぅっ!またF/Bが出てるじゃん!まぁ、許容範囲かなぁ・・・電池が入ってる時と入ってない時でF/Bに差が出るのかなぁ?

 これはちょっと突っ込んで調べる必要がありそう。

 部屋に観測機を置いて、放送のない低い周波数でしばらく観測。

 低い周波数だと、局発の振幅が大きくて、何も受信してなくても信号が出てきちゃうんだよね。この状態ではほとんど直上にあるインバータ蛍光灯のノイズが乗ってる。上だと偏波のパターンが見えるかと思ったけど、そうでもなかった。

 ADCのリファレンス電圧を調整して、2Vに合わせる。これでひと目盛りが0.5V。まだこの状態では蛍光灯のノイズが乗ってる。
 これは蛍光灯を消した状態。PCのノイズやら、いろいろ乗ってるはずだけど、方位が出ないから、ほとんど基底状態って事かな?